フリーランスになって初めての夏、想定外の敵が待っていた
IT系の会社を辞めてフリーランスになったのが秋のこと。最初の冬・春と順調に働いていたのですが、初めての夏が来たとき、思いもしなかった問題にぶつかりました。
「暑くて、仕事にならない。」
会社員のときは、通勤さえ乗り越えれば職場はエアコンが効いていました。でもフリーランスになると、家の中に一日中いることになります。日中の神奈川の部屋は、陽当たりによっては35度近くなることも。
しかも電気代が気になってエアコンをケチると、集中力がガクッと落ちる。仕事の効率が下がる。締め切りが迫る。焦る。さらに暑くなる……という悪循環。
あれから3年、毎年夏のたびに対策をアップデートしてきました。今年の夏に向けて、今の時点でベストだと思っている「フリーランスの在宅ワーク夏対策」をまとめます。
まず前提:在宅ワーカーの夏は会社員より過酷な理由
会社員とフリーランスの夏の違いを整理すると、こうなります。
| 項目 | 会社員 | 在宅フリーランス |
|---|---|---|
| 職場環境 | 会社のエアコン(固定費なし) | 自宅のエアコン(電気代は自分持ち) |
| 在宅時間 | 9〜11時間程度 | 16〜18時間(起きている間ほぼ全部) |
| 気分転換 | 通勤・外出が強制的にある | 意識しないと一歩も外に出ない |
| 熱中症リスク | 移動中のみ | 自宅でもリスクあり(高齢者と同じ状況) |
一日中同じ空間にいるというのは、それだけで体への負担が大きいです。しかも自宅は職場のように「冷やすコスト」を会社が負担してくれません。全部自腹です。
これを踏まえた上で、私が実践している対策を紹介します。
対策①:エアコンは「ケチらない」と決めた
フリーランス1年目の夏、電気代が怖くてエアコンをできる限り控えていました。
結果、その月の仕事の効率が目に見えて落ち、締め切りを1つ遅らせるはめになりました。クライアントへの謝罪と信頼回復にかかったコストを考えると、エアコン代なんて比較にならない損失でした。
それ以来、エアコンは「仕事道具」だと割り切ることにしました。
ただし、ただ使うのではなく「賢く使う」工夫をしています。
私が実践しているエアコンの使い方
- 設定温度は27〜28度:25度に設定すると電気代が跳ね上がります。扇風機と組み合わせることで27度でも十分涼しく感じます
- 風向きは上向き:冷気は下に溜まるので、上向きにすると部屋全体に広がります
- 朝イチで冷やしておく:日中に太陽光で部屋が温まる前の、涼しい午前中にしっかり部屋を冷やしておくと、午後のエアコン負荷が下がります
- フィルター掃除は月1回:フィルターが詰まると効率が下がって電気代が増えます。これは盲点でした
対策②:デスクにUSBファンを置いてエアコンの設定温度を上げる

エアコンだけに頼ると電気代がかさむので、組み合わせて使っているのがUSBデスクファンです。
デスクの正面、顔と胸のあたりに風が当たるように設置するだけで、体感温度が2〜3度下がります。これでエアコンの設定温度を1〜2度上げることができ、電気代の節約になります。
選ぶときのポイント:
- USBまたは充電式:コンセント不要でデスクに置きやすい
- 首振り機能あり:首振りがあると空気の流れが自然になる
- 静音設計:オンライン会議中にファンの音が入ると困るので、静音モデルを選ぶこと
価格は2,000〜5,000円程度で手に入ります。私は3,000円台のものを2年使っていますが、まだ現役です。
対策③:服装を完全に「部屋着仕様」にする
これは当たり前に聞こえるかもしれませんが、フリーランスになりたての頃は「いつ急なビデオ会議があってもいいように」とそれなりの格好で仕事をしていました。
でも夏の神奈川の部屋でジーンズなんて着ていたら、それだけで体温が上がります。
今は完全に部屋着で仕事しています。ビデオ会議のときはカメラに映る上半身だけ整えればいい、と割り切りました。
夏の在宅ワーク向けおすすめ素材:
- 麻(リネン)素材:吸湿性・通気性が高く、汗をかいてもさらっとしている
- 接触冷感素材のTシャツ:着た瞬間のひんやり感が持続するわけではありませんが、汗の乾きが早い
- ハーフパンツ:下半身の熱がこもりやすいので、短パンにするだけで体感温度が大きく変わります
仕事の効率が服装で変わる、というのは最初は半信半疑でしたが、本当に変わります。
対策④:水分補給を「仕組み化」する
在宅ワーク中の熱中症は他人事ではありません。実際、私はフットサルでの練習中に熱中症の初期症状が出た経験があります(詳しくは別の記事に書きました)。
自宅でも、気づかないうちに脱水になっていることがあります。集中していると水を飲むのを忘れてしまうんですよね。
私が実践しているのは「デスクに大きな水筒を置く」という単純な方法です。
- 朝に1リットル入りの保冷ボトルに麦茶や水を入れてデスクに置く
- 「なくなったら補充する」ではなく「なくなったら仕事終わり」というルールにする
- 午後はさらに500mlのスポーツドリンクを追加
水筒がデスクの上にあると、それだけで「飲もう」という意識が生まれます。キッチンまで取りに行く手間がなくなるので、飲む回数が増えます。
対策⑤:集中が必要な作業は午前中に終わらせる
これは作業環境の話ではなく「時間の使い方」の話ですが、夏の在宅ワーク対策として非常に効果的です。
自宅の室温は、だいたい午後14〜16時が最も高くなります。この時間帯に深い集中が必要な作業をすると、暑さと疲労が重なって効率が悪い。
フリーランスの自由を活かして、私は夏の時期はこんなスケジュールにしています。
7:00〜12:00 集中作業(提案書・記事執筆など頭を使う仕事)12:00〜13:00 昼休憩(近所の涼しいカフェに行くことも)13:00〜15:00 軽い作業(メール返信・調査・ミーティング)15:00〜16:00 仮眠または散歩(最も暑い時間帯は休む)16:00〜18:00 作業再開(夕方は少し涼しくなる)
「暑い時間帯に無理をしない」という発想に切り替えたら、生産性が上がりました。フリーランスの特権だと思っています。
対策⑥:週1〜2回は「外で作業」する
ずっと自宅にいると、部屋の暑さに慣れてしまって感覚が鈍くなります。定期的に外に出ることで、自宅環境を客観的に見直すきっかけにもなります。
私は週1〜2回、近所のカフェやコワーキングスペースで作業する日を作っています。
涼しい場所で作業するだけで、それまでの「家の暑さで低下していた集中力」がリセットされます。「今日はやたら捗る」と思ったら、だいたい外での作業日です。
コワーキングスペースは月額5,000〜15,000円程度のものが多いですが、カフェなら500〜700円のコーヒー1杯で数時間使えます。週1回なら月2,000〜3,000円の投資で夏の生産性が大きく変わります。
実際に使っているアイテム一覧
まとめると、私が今年の夏に向けて実際に使っているアイテムはこちらです。
| アイテム | 価格目安 | 効果 |
|---|---|---|
| USBデスクファン | 2,000〜5,000円 | 体感温度2〜3度ダウン |
| 大容量保冷ボトル(1リットル) | 3,000〜6,000円 | 水分補給の仕組み化 |
| 接触冷感ネックリング | 1,000〜3,000円 | 首元を冷やして体温調節 |
| 遮光カーテン | 5,000〜15,000円 | 室温上昇を防ぐ(費用対効果高) |
| 冷感タオル | 1,000〜2,000円 | 休憩中の体温リセット |
この中で最もコスパが高かったのは遮光カーテンです。日光を遮るだけで部屋の温度上昇が明らかに抑えられます。引っ越した際に設置して以来、夏の電気代が1,500〜2,000円程度下がりました。
番外編:在宅ワーク中の「メンタルの暑さ対策」
物理的な暑さ対策だけでなく、在宅ワークの夏はメンタル面のケアも重要です。
一日中家にいると、季節感を感じにくくなります。「夏なのに夏らしいことを何もしていない」という感覚が蓄積すると、じわじわとモチベーションが下がります。
私が意識しているのは:
- 週末は意識的に「夏らしいこと」をする(海に行く、バーベキュー、花火など)
- 仕事終わりに夕涼みの散歩をする(30分でも外の空気を吸うと全然違う)
- デスクに植物や季節の小物を置く(視覚的に夏を感じると不思議と涼しく感じる)
フリーランスは休日と平日の境界が曖昧になりやすいので、意識的にメリハリをつけることが大事だと感じています。
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